年間約1000万人もの参拝者が訪れる太宰府天満宮は、九州を代表する観光地のひとつです。
「天神さま」の愛称で親しまれる太宰府天満宮は「学問・文化芸術の神様」として知られ、毎年多くの受験生が合格祈願、学業上達祈願、などで訪れることでも有名です。
太宰府天満宮は、安土桃山時代の豪壮華麗な様式を今に伝えるものとして、国の重要文化財に指定されています。そして、全国天満宮約10,000社の総本宮として、今日も多くの参拝者が日本全国から訪れています。
鳥居をくぐり進んで行くと池と太鼓橋が見えてきます。この池は「心字池」と呼ばれ、「心」という漢字を模して造られています。
仏教思想に基づく三世一念が、この心字池に架かる三つの太鼓橋で表わされており、それぞれの橋が、過去・現在・未来を表しています。心字池に架かるこの三つの橋をひとつひとつ渡ることで心身が清められるとされています。
心字池の周りには、天神の杜の樟が葉を繁らせ、新緑の季節には、みずみずしい緑に橋の朱赤が映える景色を見ることができます。
太宰府天満宮の境内には200種約6000本の梅の木があります。
本殿向かって右側にあるご神木「飛梅」は、大宰府に左遷された菅原道真公を追って、一夜で都から飛んできた、と伝えられており、境内の中で一番に咲き始めます。冬の終わりから春の始まりにかけて、この飛梅は美しい花を咲かせ、訪れる者にその伝説を思い起こさせます。飛梅に続き、様々な梅が時期を違えて咲き、その気高い香りを境内一杯に広げます。
太宰府天満宮の梅の花の見頃は、毎年1月下旬から3月上旬ころです。
そして、太宰府名物といえば、梅ヶ枝餅です。
参道を歩けば、そこかしこから、梅ヶ枝餅を焼く香ばしい匂いが漂ってきます。
この梅ヶ枝餅も、配所にて衣食住に事欠く生活を送られていた道真公を憐れみ、近くの老婆に扮した浄妙尼が、梅の先に餅をつけて差し入れたことに由来すると伝えられています。
このように、天神さま(菅原道真公)と太宰府天満宮と梅の関わりは深く、梅はまさに太宰府天満宮のシンボルであるとも言えるでしょう。
鳥居近くの「案内所」では、境内マップやパンフレットの配布、車椅子の貸し出しなど、太宰府天満宮や太宰府みやげなどの情報が得られます。
この近くには、九州国立博物館や宝満宮竈門神社などもあり、見どころの多いエリアです。
太宰府天満宮
所在地:〒818-0195 福岡県太宰府市宰府4丁目7-1
電話番号:092-922-8225(問い合わせ対応時間/9:00~17:00)
開門時間:6:30~9:00(季節・施設により異なります)
定休日:【太宰府天満宮】なし
【宝物殿】月曜日(祝日の場合は開館)
【菅公歴史館】火・水曜日
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/
表紙写真提供:福岡県観光連盟